平成30年1月〜 仙台@Teragishi photo Studio®



RICHO GR 1s/ FUJI ACROS 100/ 201801××、、

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なんともない宮城野区付近の川に続くただの道、、

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RICHO GR1s / FUJI ACROS 100/ 201801××

と仙台新港の風景。カメラは銀塩35mm GR1s。道の写真は先月大雪の次の日に撮影した。フィルムは現在唯一量販店で普通に買えるAcross iso 100。100年以上の歴史を持つドイツのRodinalを1:100にて希釈し1H。故 木村伊兵衛先生が好んだ古典技法の一つだ。ここ一ヶ月ほど軟調でトーンの清らかなネガを作る為試行錯誤を繰り返している。柔らかく仕上がったネガからは溢れんばかりのトーンが出てくる。今回はそこから2400dpiにスキャニングしてプリントしてみた。プリントには印画紙の選択が鍵になる。最先端のデジタルが使いやすくなった現在において、銀塩には新たな可能性が拓けていくと思います。100年以上前の技法で作られた写真が今だに僕の心に感動を呼び起こすのは偶然でなく、そこにはやはり現代の画像にないなにかがあるのではないかという思いからです。


写真がデジタルになり、、

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それは今まで絶対に撮れなかったと思っていたものが、現在はごく簡単にポケットにも収まるような小型のデジカメでさえ普通に映る。一番すごいのはやはりiPhoneなのどのモバイルである。それで撮影された画像が果たして写真なのかどうかという判断は置いておくことにして、僕は今、仕事ではほぼデジタルカメラを使い撮影をしている。それは現在の社会において致し方ないことであるとともに、仕事として、それは経済の問題であると思う。金と時間が自由に選択できる場合において、こと、デジタルという選択肢は極めて希薄になる。先日、撮影した二枚のポートレート。男性の方はとある水彩画家。女性の方は最近写真に目ざめた画家の妻。僕は過去この二人の写真を数多く撮影している。


先日、我がスタジオに、、

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シノゴのビューカメラを導入した。デジタルに対するフラストレーションからか、とにかく不自由なカメラで写真を撮影したいと思ったからだ。ご存知のようにビューで撮影をするとなれば、それはそれは手がかかる。シノゴのフィルムをダークパックに入れ、フィルムホルダーにフィルムを装填することからら始めなくてはならない。手探りでフィルムをフォルーダーに装填し、三脚を据えてビューを配置。バック紙は白を選択。かっこいいグレーと、リアルな影を落とすためにライトを調整。2600WのジェネにキメラのMバンク1灯で勝負することに決め、レフその他何も使わないことにした。露出も適当だが場を盛り上げるため2~3度もっともらしくテスト発光を行いあたりをとる。ポラを切ることも出来ず、出来上がりを想像する。ここがデジタルとアナログの違いで、出来上がりをモニターで確認することが出来ない。不安は無いが、仕事では辛いかな。今年の冬は死ぬほど寒い。スタジオ内にジェットヒーター、その他灯油ストーブを5台ほど炊くが室温が10度に達することはない。単純にスタジをが広すぎるのだ。そして、レンズを被写体にむけカメラの微調整に入る。選んだレンズは古いドイツ製 Rodenstock Sironar 180mm f/5.6 。スタジオの照明を落とし、冠布を被りアングルを決めピント合わす、煽り等を調整し、「動くなよ」と被写体に声をかけ、フルムを装填。F22まで絞りをしぼりシャッターをチャージ、テストで空シャッターを切りストロボを飛ばす。後ろに周りフィルムカバーを引き抜く。レリーズを持ち被写体に気を送り込みながらシャッターを切る。途方もない手間だ。この面倒な手間が写真に何を付加するのだろう。何もかもお手軽な時代に。現像はこのところ試行錯誤を繰り返しているRodinalを使った。フィルムはRollei  RPX400. f 22•125/1 22018.02 ×× pfoto by Kouichi.T


2018年2月の某日、、、

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Rolleiflex 2.8C Schneider-Kreuznach Xenotar 80mm F2.8/FUJI ACROS 100/20180214

僕はフィルムを詰めたRolleiflex 2.8Cを持ち出し、どうでもいい宮城のよく見る普通の風景の撮影をしてきた。はっきり言って僕は田舎の風景が嫌いだ。そこに映る景色には人気がなく、暗くて、なんだか陰湿で、でもなんだか綺麗に整頓されてて不自然でどうも落ち着かない。嫌いだからこそ、普段は人物ばかりを撮影してしまう。でも実は僕自身それの何が嫌いかよくわかっていない部分が大半であるため、ここは少しカメラを通した目で判断してみようと思い撮影をはじめた。今年の仙台は雪こそ少ないもののとにかく寒い。12月ぐらいから夜の気温はほとんどマイナス続き。僕は九州に生まれたのでもともと寒さには弱い。雪が降ったり、風が吹いたりすればそれはドラマチックになり撮影には絶好なのだが、とにかく寒くて外に出るのが嫌になる。このところ、昔の写真家の作品をよく見ている。その人物が愛用したレンズを通した世界が作品となって今も観ることができる。昨年、ひょんなことからうちのスタジオの機材の一員となった古いRolleiflex。6×6の真四角なフォーマット、古今このカメラを通した人物写真に名作が多い。今見てもRichard Avedonの60年代の作品など超絶だと思う。だが、こと風景となるとなんだか全然落ち着かない。どう撮っていいのかてんで見当がつかず苦戦し、ぶつぶつ文句を言いながら撮影しているが、きっとこのフォーマットにはなにか秘密があるはずと思い直ししのごの言わずしばらく使ってみようと思っている。


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